毎日の積み重ね 平成31年1月

 新年明けまして、おめでとうございます。本年も宜しくお願い申し上げます。
 平成の時代もあと4か月…新元号に変わり、どんな時代になってゆくのか、希望や不安もあろうかと思います。
 新年をスタートする時、「今年は〇〇な一年にしたい」と良き一年になるように目標を立てることでしょう。
 しかし、例え目標が決まったとしても、日々の成果が見えてこないと「やっても無駄だ」と心が萎えてきて、投げ出してしまいがちです。でも、努力や学びの成果というものは、じわじわと効果が出てくることもあれば、ある時を境にパッと実を結ぶようなこともあるのです。
 仏教には「因縁和合(いんねんわごう)」という言葉があります。
「あらゆることは因と縁とが結びついて生じる」ということです。つまり、「因」とは、種まきのこと。「縁」とは環境、きっかけのことでもあります。頑張って種まきをしても、結果として現れない時は、まだ縁が来ていないのです。ひとたび縁がそろえば、一気に花ひらきますから、日々コツコツと種まきを続けることが大事です。
 今から開花が待ち遠しい桜の花には、開花に至るまで「600度の法則」というものがあるそうです。その法則とは「2月1日以降の毎日の最高気温を足し上げ、累計値が600度を超えた日に桜が開花する」というものです。
 また、仏教の花と言われる蓮の花も、「4月からの積算温度が1000度を超えると開花し始め、1500度には最盛期を迎える」という研究結果が示されています(地域等により、諸説あります)。
 今は厳しいこの冬の時期も、花開く為に必要な「種」として、必ず蓄えられているはずです。遅咲き、早咲きの違いがあるということは私たちの人生も同じです。焦らず、慌てず、怠けず、毎日コツコツと…が大事です。
 そして、何よりお念仏も日々お称えし続けることが大切。何遍でも結構です。「亡き人の為に…」「わが身の往く末の為に…」それぞれの思い中に、毎日お称えすることから始めてみましょう。
合 掌