今年も早いもので残すところあとひと月となりました。
雪もチラつき始め、世間では忘年会と称して食事やお酒を楽しみつつ今年一年を振り返り、良かったことや反省点を思い返すこともあるのではないでしょうか。
私のお寺では毎年12月には佛名会(ぶつみょうえ)という法要を行っています。
その名の通り阿弥陀様、仏様の御名を唱えて礼拝する法要となっていて、自身の一年間の行いを懺悔して清々しく新年を迎えるための法要です。
私たちは日々を生きていく中でどうしても避けられない罪を重ねて生きています。
できる限り罪を犯さないことを心掛けていますが、全く無いことはないと思います。
例えば、自分の身を守る為に嘘をつくこと。
誰も見ていないからルールを守らない。などの自分の身に覚えのある罪。
その一方で、自覚のない罪もありますね。
道を歩いていたらいつの間にか蟻を踏んでしまっていた。
食生活の為に生産者に動物、魚、植物の命を奪ってもらい、それを頂いている。
大なり小なりとても語りつくせない程の罪を重ねながら生きている私達ですが、阿弥陀様の大慈悲の心にすがり、お念仏を唱えればその罪は消していただけるのです。
(余談ですが、私が修行中のお寺で講義を受けているときに一匹のカマキリが先生の机の目の前にとまったことがありました。
私はてっきり息を吹きかけて吹き飛ばすとか、物を使って追い払うかと思いましたが、先生はやさしくカマキリに話しかけ、「ここは授業の場だから外で遊んでね」と言い、プリント用紙の上に誘導し優しく外へ連れ出していました。
ですがその数秒後また同じようにカマキリが戻ってきました。それが一度ではなく二度、三度と繰り返し戻ってきたので笑ってしまいましたが、先生の対応は変わらず常に優しく連れ出していました。さすがお坊さんの先生は心が出来ているなぁと感心したものです。)
話は逸れましたが、
「雪のうちに 仏のみ名を 唱ふれば つもれる罪ぞ やがて消えぬる」
というお歌があります。
ここで言うやがて消えぬるとは、いつか消えるという意味ではなく、すぐに、直ちに消えることを表しています。
雪が解けるように、日々積り重ねてしまった罪もお念仏を一心に唱えれば、直ちに消えてしまうでしょう。
南無阿弥陀仏と仏様の御名を唱えて礼拝し、一年で降り積もった罪、心の垢を懺悔することで自らの罪を消してくれるのです。
この礼拝をするという動作が年を重ねるごとに体にこたえるようになり、つらくなってきますが、
自分の体に負担をかけることで、より一心にお念仏のみに集中できることでしょう。
阿弥陀様に感謝の気持ちを込めてお念仏に務めましょう。
合掌