心の大掃除 平成29年12月

 毎年12月を迎えると、何か慌ただしさに追われる気持ちになります。

 「それ見たか、常が大事だ、大晦日」という古い唄があります。
後でやれば良いと思っている内に、アッという間にやって来る大晦日、切羽詰まって慌てる姿は、昔も今も変わらぬことのようです。

 そんな慌ただしい年の瀬に行う「仏名会(ぶつみょうえ)」という法要があります。
一心(いっしん)に仏様の名を唱え、その1年間の罪を悔い改め、心の汚れを取り除き、身も心も清らかになるよう願いを持って行い法要です。
罪といっても、「法律での罪」と、ここで言う「仏教での罪」には違いがあります。
仏教徒、仏道の修行者として相応しくない行いが、仏教では罪になります。
例えば、仏教の教えでは、「嘘をつくこと」「他人の悪口を言うこと」も罪になります。
そんなことが罪になるのか、と思われるかもしれませんが、思わずついた嘘で相手の考えを惑わしてしまうかもしれません。軽い気持ちで言った悪口が相手の心を深く傷つけてしまうこともあります。
罪というより「悪い行い」という方がわかりやすいかもしれませんね。悪い行いを積み重ねることは、自分自身を苦しめることになっていきます。
「人の悪口は蜜の味がする」といいます。しかし、その時は楽しくても、やがて「悪口ばかり言う人」と言われ、まわりから人が離れて行き、最後は孤独に苦しむことになります。
嘘も悪口も、一般的に考えても、決して良い事ではありません。しかし、普通に生活している内に、ついつい、そのような罪を造ってしまうのが私たちです。
仕方がないからといって、そのままにするのではなく、時には自分の行動を振り返り、素直に悔い改めることが大切です。
阿弥陀如来は、救いを求め南無阿弥陀仏と念仏を称える者が、前世から積み重ねてきた、数えきれないほどの罪を消し去って、この世から旅立つときには、極楽浄土に迎え取ろうとお約束下さっています。

 この阿弥陀如来のお誓いを信じて、共々にひたすらにお念仏をお唱えし、知らず知らずに積み重ねた罪、心の汚れを取り除き、新たな年を迎えたいものです。